過払い金請求中に法律事務所が倒産することはある?

過払い金請求中に法律事務所が倒産することはある? 過払い金の知識

「過払い金請求中に法律事務所が倒産するとどうなるの?」

「法律事務所が倒産した事例はあるの?」

過払い金請求を検討している方にとって、手続きの依頼先となる法律事務所の倒産は気になる点の1つでしょう。今回は法律事務所が倒産した事例をご紹介しますので気になる方はご参考になさってください。

【今回の記事で分かること】

  • 2020年に倒産した東京ミネルヴァ法律事務所について
  • 法律事務所の倒産により起こり得るトラブル
  • 2010年に倒産した大手金融会社の武富士について
  • 過払い金請求失敗しないための心構え

過去に過払い金の法律事務所が倒産したことはある?

専門サービス業となるのが、過払い金請求や債務整理などを依頼できる法律事務所です。専門サービス業となる法律事務所でも倒産した事例が見られます。

2021年度(2021年4月1日~2022年3月31日)全国企業倒産集計*によると国内の倒産件数は5916件、負債総額は1兆1828億7100万円となりました。法律事務所が含まれる専門サービス業では225件となっており、小売業の1287件と比べると少ないですがゼロではありません。

また、倒産件数5916件のうち、92.2%となる5454件で破産となっています。

※参照:https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/21nendo.html

法的な倒産形態の1つとなるのが破産です。支払い不能や債務超過になった場合、裁判所が破産手続開始決定を下します。債務者側、債権者側、どちらも裁判所への破産申立が可能です。

過払い金請求中に事務所が倒産したらどうなる?

過払い金請求を依頼していた事務所が倒産したときに起こり得るのが以下のトラブルです。

【事務所の倒産により起こり得るトラブル】

  • 発生していたはずの過払い金が戻ってこない
  • 過払い金請求の手続きがストップする

裁判所へ申立し、破産手続きを行った場合は事務所が保有している財産は現金化され、債権者への配当に回されるのが一般的です。事務所の依頼者も債権者となれば破産手続きによる配当が受けられる可能性があります。

裁判所から破産手続開始通知書が届いたら、管財事件なのか同時廃止事件なのか確認するとよいでしょう。以下のように、破産には2つの手続きがあります。

管財事件の特徴破産管財人が選任される手続き/債権者への配当あり
同時廃止事件の特徴破産手続きの開始決定と同時に廃止となる手続き/債権者への配当なし

法人の破産は管財事件となるケースが多いですが、管財事件だからといって必ず配当が受けられるわけではありません。破産した事務所に十分な財産がなかった場合、配当が受けられない可能性があるのです。

過払い金請求の事務所で倒産しそうな会社はある?

過払い金請求の依頼を検討している事務所が倒産しそうなのか、外部の人では分かりにくいです。経営が少し苦しいからといって必ず事務所が倒産するわけでもありません。

しかし、懲戒処分により事務所が業務停止となると過払い金請求の手続きがストップする恐れがあります。依頼者から金銭を横領したなど、悪質な事例で懲戒処分を受けている専門家に過払い金請求を依頼するのは避けたほうが無難です。

東京司法書士会公式HPでは過去に懲戒処分を受けた司法書士を検索*できます。

※https://www.tokyokai.jp/tokyokai/member.php

過払い金請求の依頼を検討している司法書士が懲戒処分を受けているかどうか、事前に司法書士検索で調べておくとよいでしょう。一部ではありますが、東京司法書士会公式HPより懲戒処分の事例をご紹介します。

【懲戒処分の事例*】

事例1東京都の司法書士事務所付与報酬額を超える金員を引き出したことにより1か月の業務停止
事例2神奈川県の司法書士事務所虚偽の本人確認情報で所有権移転登記申請を行ったことにより2か月の業務停止
事例3神戸市の司法書士事務所成年後見業務の相談に対し、依頼者の預貯金を横領したなどにより業務禁止
事例4大阪府の司法書士事務所業務停止6か月の期間中にもかかわらず、司法書士業務を行ったことにより1年半の業務停止
事例5東京都の司法書士事務所依頼者の相続財産管理口座より承諾なしで自己のカードローン返済金などへ流用して業務停止

※参照:https://www.shiho-shoshi.or.jp/association/release/dis_list/

懲戒処分を受けたからといって必ず悪徳な専門家とは限りませんので、懲戒処分の内容によりご判断なさってください。

過払い金請求実績の豊富な中央事務所

中央事務所とは、過払い金など借金問題に特化した司法書士事務所です。比較的新しい事務所ですが、テレビやラジオで聞くことが増え認知度が一気に高くなりました。過払い金や借金に特化しているため、初期費用や着手金、相談料が無料なほか、家族にもバレないようプライバシー管理は厳重です。

司法書士法人中央事務所

信頼のできる中央事務所を選ぶことで、余計な費用をかけずに過払い金を取り戻すことができるのです。また、電話一本で相談できる手軽さなので、利用しやすい点もメリットといえるでしょう。

▼中央事務所のホームページはこちら
https://10-10-10.jp/

司法書士法人 中央事務所

過払い金の事務所「ミネルヴァ法律事務所」の倒産の例

過払い金請求の弁護士法人 東京ミネルヴァ法律事務所は、2020年6月に破産手続開始決定を受けました。破産手続開始決定から債権者集会までの時系列は以下の通りです。

【破産の時系列*】

2020年6月24日破産手続開始決定
2020年7月18日被害対策弁護団発足
2020年8月下旬~9月上旬東京地方裁判所が債権者に破産手続開始通知書を送付
2021年1月20日東京地方裁判所で第1回債権者集会を開催
2021年3月破産管財人が債権者に破産債権届出書を発送
2021年7月7日東京地方裁判所で第2回債権者集会を開催
2022年1月19日東京地方裁判所で第3回債権者集会を開催
2022年1月19日提携広告会社などに対し、東京地方裁判所へ損害賠償請求訴訟を提起
2022年6月1日東京地方裁判所で第4回債権者集会を開催

※参照:https://iwsk-kanzai.jp/index.html
※参照:https://www.tkyminerva-dmg.net/

ミネルヴァ法律事務所の倒産の事実

弁護士法人 東京ミネルヴァ法律事務所における破産手続開始決定後は、選任された破産管財人が法律事務所保有の財産を換価・回収・負債調査などを行います。

東京ミネルヴァ法律事務所が破産した大きな原因となったのが提携広告会社です。依頼者に返還されるべき過払い金(預り金)の一部が提携広告会社へ不正に流用されたという疑いがあります。

預り金は本来、法律事務所の経費とは別に管理するのが基本です。(分別管理)しかし、提携広告会社が法律事務所へ送り込んだ経理担当は預り金を経費名目とし、その提携広告会社への送金をたびたび行ったとされています。

破産の原因となった提携広告会社は法律事務所とは外部のように見えますが、実質その法律事務所を支配していた可能性があるのです。

提携広告会社が用いていたのが整理屋という手口の一種です。整理屋では経営が苦しくなり、倒産しそうな事業者へ乗り込んで「借金を整理する」と言い、高額な手数料を取る手口を用います。

2020年7月に東京ミネルヴァ法律事務所 破産被害対策全国弁護団が発足しました。破産被害対策全国弁護団では、破産債権届出書を受け取った方に対し、債権者集会への代理出席や破産管財人への問い合わせなどの活動を行っています。

東京ミネルヴァ法律事務所の破産により被害を受けた方は、破産被害対策全国弁護団への相談*が可能です。
※https://www.tkyminerva-dmg.net/%E7%9B%B8%E8%AB%87%E7%94%B3%E8%BE%BC%E5%8F%97%E4%BB%98%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0

ミネルヴァ法律事務所の概要

すでに破産していますが、東京ミネルヴァ法律事務所は以下の特徴がある弁護士法人です。

【東京ミネルヴァ法律事務所の概要】

元の種類弁護士法人
業種専門サービス業
個人向け業務過払い金・債務整理・離婚・家庭内問題・交通事故・労働問題・不動産問題・B型肝炎・その他
法人向け業務一般企業法務・事業再生・倒産・その他
所在地〒105-0004東京都港区新橋2-12-17 新橋I-Nビル9階
アクセス新橋駅より徒歩5分
全国対応

東京ミネルヴァ法律事務所では北海道から九州・沖縄まで、過払い金請求や借金問題の出張無料相談会も開催していました。テレビCMも流していたため、東京ミネルヴァ法律事務所の名称だけなら聞いたことがあるという方は多いでしょう。

過払い金請求で金融会社は倒産しないの?

大手金融会社だった武富士が2010年に倒産しました。倒産の大きな原因となったのが、過払い金とされています。

武富士では2010年以前、グレーゾーン金利で貸付けしていました。利息制限法の上限(年15%~20%)超~改正前出資法の上限(年29.2%)内がグレーゾーン金利です。

しかし、2010年6月に完全施行された改正貸金業法によりグレーゾーン金利は廃止されました。グレーゾーン金利により払いすぎた利息を取り戻すための手続きが過払い金請求です。

完済済みや返済中の顧客からの過払い金請求が相次いだことで、武富士の資金繰りが厳しくなり、結果的に倒産となった可能性があります。武富士のような東京証券取引所第1部に上場するような大手金融会社が倒産となったため、2010年には多くのメディアで報道されました。

過払い金請求に失敗しないためには

過払い金請求を失敗させたくないときは、以下の心構えが大切です。

【過払い金請求に失敗しないための心構え】

  • 10年の時効が成立する前に請求する
  • 金融会社が倒産する前に請求する

過払い金には最終取引日から10年の時効があります。過払い金請求の権利行使を知ってからは5年で時効です。

時効が成立すると過払い金が戻ってこない可能性が高いため、時効成立前に金融会社へ請求しましょう。

また、金融会社が倒産すると過払い金の返金率は大幅に下がるのが通常です。倒産した武富士の場合、2011年7月14日に顧客への過払い金の返金率は3.3%という方針を固めました。たとえば発生していた過払い金が100万円だった場合、3万3000円しか戻ってこない計算です。

大手金融会社であっても必ず倒産しないといった保証はありませんので、なるべく早めに過払い金請求したほうがよいでしょう。

過払い金請求するなら実績のある司法書士がおすすめ

過払い金を請求するのであれば、どういったところにお願いするのがいいのでしょうか。多くの企業があるため、迷ってしまいますよね。

結論、過払い金請求は実績のある司法書士を選ぶのが理想です。ここでは、2つのポイントをご紹介します。

過払い金に特化した事務所や司法書士のほうが安心

過払い金請求をするなら、過払い金請求に特化した事務所がおすすめです。特化した事務所は、基本的に回収金額や解決案件数の実績が豊富な事務所であることがほとんどです。

利用する安心感も違いますし、過払い金を回収できる確率も上がるでしょう。それに、トラブルに巻き込まれるリスクも減らすことができます。

着手金が無料の事務所

過払い金請求をして、もしも過払い金がなかった場合に損をするのは嫌ですよね。

よって、相談料、着手金、調査などを無料で行っている事務所がおすすめです。

事務所側も、利用者のリスクや負担を少なくするために、着手金や相談料、調査まで無料で行っていることが多いです。ただし事務所によって異なるので、依頼前には必ず確認しましょう。

司法書士事務所 中央事務所

司法書士法人中央事務所

中央事務所は、上に挙げた「過払い金に特化している事務所」と「着手金が無料」の2つの特徴を満たしています。

加えて、実際に多くの人が利用し、問題なく過払い金請求ができている事務所なのでおすすめです。

▼中央事務所のホームページはこちら
https://10-10-10.jp/

司法書士法人 中央事務所

記事まとめ

今回は過払い金請求中の法律事務所の倒産について解説してきました。

弁護士法人 東京ミネルヴァ法律事務所では悪質な提携広告会社が原因となり倒産に至っています。依頼した法律事務所が倒産すると戻ってくる過払い金が大幅に少なくなる恐れがあるため、健全性や信頼性の高い法律事務所に依頼したいところです。

回収金額や解決案件数の実績豊富な事務所であれば、倒産といったリスクは減らせるでしょう。