少ない金額の過払い金を請求するメリット・デメリット

少ない金額の過払い金を請求するメリット・デメリット 過払い金の知識

「過払い金の無料診断をしたら、金額が少なかった」

「少ない金額の過払い金請求は意味がない?」

テレビやラジオのCMでよく聞かれるのは「過払い金が100万円返ってきました!」といった高額返金のエピソードです。もちろん高額の過払い金が戻ってくることもありますが、過払い金が少ない金額しか戻ってこないケースも少なくないです。

費用や時間をかけて、少ない金額の過払い金請求をする意味はあるのでしょうか?今回は少ない金額の過払い金請求をするメリットやデメリットを、まとめて紹介していきます。

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少ない金額の過払い金を請求するデメリット

過払い金が少ないと事務所に断られる可能性がある

少ない金額の過払い金請求の場合、過払い金ビジネスをしている事務所には断られる可能性があります。なぜなら過払い金ビジネスをしている事務所は、できるだけ過払い金の高い案件を大量に受任することで利益を得ているからです。

例えば、同じ手間で20万円の報酬が得られる案件と1万円の報酬の案件なら、20万円の案件を優先したほうが事務所の利益になりますよね。

過払い金請求は、過払い金が多くても少なくてもかかる労力はほとんど同じのため、「労力がかかって報酬の低い案件」は過払い金ビジネスにとって有難くありません。

今は、過払い金請求の件数も落ち着いてきていて、よっぽどのことがない限り断られることはないでしょう。

回収した過払い金額以上に費用がかかる

過払い金請求の費用は、事務所によって大きく異なります。借金を完済しているときの過払い金請求の費用相場は以下の通りです。

【完済している場合の過払い金請求の費用相場】

費用の項目費用の相場
相談料30~60分 5,000円
着手金20,000円/1社
基本報酬20,000円/1社
成功報酬(過払い金返還報酬)過払い金返還額の20~25%
解決報酬20,000円

成功報酬を過払い金返還額の20%として、手元に残る過払い金を考えてみましょう。

過払い金10,000円50,000円70,000円90,000円10万円
相談料5,000円5,000円5,000円5,000円5,000円5,000円
着手金20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円
基本報酬20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円
成功報酬20%2,000円10,000円14,000円18,000円20,000円
解決報酬20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円20,000円
事務所費用の合計67,000円75,000円79,000円83,000円85,000円
手元に残る過払い金57,000円-25,000円-9,000円7,000円15,000円

お金が戻らないばかりか、費用を支払わなくてはならなくなるなんて過払い金請求をした意味がありませんよね。

しかし費用の設定は事務所によって異なり、相談料や着手金、解決報酬などがかからない事務所もあります。費用の安い事務所を選べば、少ない金額の過払い金請求でも過払い金を手元に残すことは可能です。

手間がかかる

過払い金請求の手間は、少ない金額だからといって減ることはありません。100万円でも300円でも、かかる手間は同じです。

もちろん事務所に依頼すれば、全て事務所が過払い金請求の手続きをやってくれます。しかし専門家に依頼すると、過払い金が手元に戻るまでにかかる期間は3~6ヶ月です。長い間待って、戻ってきた金額がたった300円だとがっかりしてしまいますよね。

あまりに少ない金額の過払い金請求は、手間や労力が見合わないことから依頼を断念する人も多いようです。

社内ブラックになってしまう

金額に関わりなく、過払い金請求をすると社内ブラックになる可能性があります。社内ブラックとは「過払い金請求の対象にした貸金業者と取引ができなくなること」です。社内ブラックになると、対象にした貸金業者のクレジットカードは使えなくなりますし、お金を借りることもできなくなります。

他の貸金業者のカードやローンは利用できるので、生活に大きな影響は出ないでしょう。しかし対象の貸金業者のクレジットカードを水道代やスマホ利用料金など毎月の自動引き落としに紐づけていた場合、過払い金請求をする前に全て「引き落とし先の変更手続き」をしなくてはいけません。

少ない金額の過払い金を請求するメリット

借金をゼロにできる可能性がある

返済中の過払い金請求をする場合、借金と相殺して残った部分が過払い金として返還されるお金となります。

借金と相殺して残った部分が過払い金

戻ってくる過払い金は少なくなりますが、毎月の返済がなくなるので生活にゆとりができるはずです。また状況によっては、この先何年も払っていかなくてはいけない借金が0円になる可能性もあります。「毎月支払うのが苦しい」「早く借金を終わらせたい」という人には大きなメリットといえるでしょう。

ブラックリストに載る心配がない

過払い金請求はブラックリストに載りません。「ブラックリストに載る」とは信用情報機関に事故情報が登録されることです。

ブラックリストの情報は一定期間登録されます。

債務整理ブラックリストの期間
任意整理完済から約5年
個人再生5~10年
自己破産5~10年

ブラックリストに載ると、生活に様々な影響が出てしまいます。

  • 貸金業者から新たな借り入れができない
  • クレジットカードが作れない・利用できない
  • 携帯・スマホなどが一括払いでしか購入できない
  • 住宅ローン・自動車ローンが組めない
  • 賃貸住宅の契約ができない
  • 子どもの奨学金の保証人になれない

過払い金請求の場合はブラックリストに載らないので、このような制限を受けることなく生活することができます。

少ない金額でも過払い金請求するのがおすすめの人

少ない金額でも過払い金請求するといいのは、以下のような人です。

【少ない金額でも過払い金請求するのがおすすめの人】

  • 払い過ぎたものは少額であっても、ちゃんと取り戻したい人
  • 毎月の返済が苦しい人
  • 一日も早く借金を終わりにしたい人

過払金は払い過ぎた利息なので、もともと借り入れをした人のお金です。また過払い金請求は正当な権利として、国に認められています。金額の大小は関係なく、自分の物なら返してもらうのは当たり前のことですよね。

また過払い金請求は、借金を返済中でも可能です。返済でお悩みのときは事務所に相談してみてください。過払い金が発生していれば、借金をゼロにして過払い金を受け取れるチャンスがあります。

少ない金額の過払い金の請求方法

少ない金額の過払い金請求をする場合は、なるべく費用を安く抑えることで手元に戻ってくる過払い金を多く残すことができます。

完全成功報酬制の事務所に依頼する

一つ目は、完全成功報酬制の事務所に依頼する方法です。

完全成功報酬制の事務所の費用は「成功報酬」のみだけなので、どんなに過払い金が少額でも過払い金が手元に戻ってくる可能性があります。

例えば、1社の過払い金請求で5万円が戻ってきた場合を比較してみましょう。(成功報酬は過払い金返還額の20%)

費用の項目費用の相場A事務所
(相談料・着手金無料)
B事務所
(完全成功報酬制)
相談料30~60分 5,000円0円0円
着手金20,000円/1社0円0円
基本報酬20,000円/1社20,000円0円
成功報酬
(過払い金返還報酬)
過払い金返還額の
20~25%
10,000円10,000円
解決報酬20,000円20,000円0円
過払い金50,000円50,000円50,000円
手元に残る過払い金 0円40,000円

B事務所に依頼すれば手元に4万円の過払い金を残すことができます。しかしA事務所は費用と過払い金が相殺されてしまい、過払い金を1円も手にすることができません。

自分で過払い金請求の手続きを行う

過払い金請求は自分ですることもできます。事務所費用がかからなければ、手にする過払い金が多くなるかもしれません。

自分で過払い金請求を行う手順は以下の通りです。

  1. 貸金業者から取引履歴を取り寄せる
  2. 過払い金の引き直し計算をする
  3. 貸し金業者に過払い金請求書を送る
  4. 貸金業者と話し合いで過払い金の交渉をする(話し合いで和解できない場合は裁判)
  5. 貸金業者から過払い金が戻ってくる

ただし自分で少ない金額の過払い金請求をすると、「交渉を渋られる」「0和解を提案される」といったリスクもあります。交渉が苦手な人に、自分で過払い金を請求する方法はおすすめしません。

複数の事務所に聞いてみる

いきなり事務所に依頼するのが不安な人は、複数の事務所に聞いてみるのもいい方法でしょう。

ここでみるべきポイントは「弁護士や司法書士が直接話を聞いてくれるか」「相談者に親身になってくれているかどうか」の2点です。専門家からの直接のアドバイスしてもらえれば、信頼して受け入れることができます。また相談者の立場になって、一番いい方法を教えてくれる事務所に依頼したいですよね。

また複数の事務所に相談すると相談料がかさむ心配がありますが、過払い金請求に強い事務所は「相談料無料」の事務所が多いです。相談料無料の事務所を選んで相談すれば、相談料がかからずに過払い金請求に強い事務所が選べて一石二鳥です。

家族や友人に代理請求してもらう

過払い金請求は本人が手続きすることが原則です。しかし本人からの「委任状」があれば、家族や友人に代理請求してもらうことができます。

ただし代理人の場合、貸金業者が積極的に和解に応じてくれない可能性が高いです。特に弁護士や司法書士といった専門家ではない人が代理人だと、請求側にとってわざと不利な条件を出してきたり横柄な態度をとったりすることもあります。

専門知識の乏しい人に代理請求をお願いするなら、過払い金を専門に扱っている事務所に依頼することをおすすめします。

少ない金額の過払い金請求の体験談

7万円の過払い金に対して費用が5万円

【質問】 過払い金について質問です。 とある法律事務所に過払い金の調査を依頼しました。 すると、A社から 7万円ほど戻る と伝えられました。

A社は、数ある法律事務所から当社を選んでいただきましたので、割引をし、調査費用等を差し引き、お客様に2万円程 戻ります。 との話し。 これって、どーなんだろ?

違う法律事務所のが良いのかな? と感じてしまいましたが、皆さんは どのように感じますか? 怪しい? 曖昧?普通?騙されてる? アドバイスお願い致します。 尚、調査費用に関しては、金額を聞いてないですが、1社につき恐らく5万円弱かと思います。

【回答】 返金額の2~3割が弁護士等の手数料になるのが相場ですが、7万円の2割で14000円の手数料で仕事を引き受けていたのでは儲けがほとんどありませんから、歩合報酬とは別に定額報酬で数万円かかるのでしょうね。

いわば弁護士が損をしないための最低報酬額です。 そのように過払い金額が少ない場合、自分の手元に戻る金額より弁護士の取り分の方が多くなることはあり得ます。 完全に歩合のみ2割とかの法律事務所があったら、そこに依頼し直した方が手元に戻る金額は多くなるでしょう。

無料でキャンセルできればの話ですが。

引用元:知恵袋 
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11258172651

過払い金請求にかかる費用は事務所によって異なります。費用が高い事務所に依頼すると、過払い金が全く戻ってこないかもしれません。少ない金額の過払い金を請求する際は、完全成功報酬制の事務所に依頼しましょう。

180円の過払い金のはずが25万円の借金に!?

【質問】 現在、個人で過払金の返還請求を行っています。その中で一社だけ引き直し計算をしても55万円の残高が残ったため、残高を一括で入金してから180円の過払いにして、返還請求しました。

後日連絡があり当社で 計算したらあと25万円残っていると言われました。理由はもちろん計算根拠を送ってくれと言っても無理だと言われ、納得できなければ弁護士にでも訴訟でもしてくださいと言われました。金額も少ないし裁判を起こすつもりはありません。

ゼロ和解でもいいと思っていますが、今後どうすればいいのか教えて下さい。

【回答】 何故違いが出るのでしょうか?一連か個別、それで一部時効、過払い金に付す利息、はたまた完全に入力(計算)間違い。 弁護士にでもと言われたんですか、私なら速攻「そっちが起こせ」と言い返します。

百八十円に間違いなく、かつ信用情報気にしないなら放置が一番です。 気にするなら提訴し、和解せず訴訟費用も勝ち取って下さい。 でも一連分断の違いじゃなくかけ離れている時って計算ミスしている可能性大ですよ。

引用元:知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1336938453

自分で過払い金請求をすると、事務所の費用を払わなくていいのがメリットです。しかしこちらの体験談のように、素人だと過払い金引き直し計算の判断が難しい場合もあります。計算を間違えて過払い金請求をすると「残債務を一括で払え」など、貸金業者とトラブルになるかもしれません。

過払い金請求でおすすめの事務所とは

過払い金請求ができる弁護士・司法書士事務所はたくさんあり、どれも同じように見えますよね。

しかし、安易に事務所を選んでしまうと、途中で信用できなくなったり損する結果になったりして、嫌な思いをする可能性もあります。

そこで、損するリスクを回避して、スムーズに過払い金請求をするための事務所選びのコツを2つご紹介します。

過払い金に特化した事務所を選ぶ

過払い金請求や借金問題を専門的に扱う事務所は、回収金額や解決案件数の実績が豊富です。

蓄積されたノウハウがあるので、戻ってくる過払い金の金額が多い傾向にあり、さまざまなニーズに柔軟に対応してくれます。プライバシー配慮なども厳重に行ってくれます。

経験豊富だと「相談しやすい」と感じるかたも多いでしょう。

初期費用なしの事務所を選ぶ

もし請求したのに過払い金が返ってこなければ、手持ちから相談料と着手金を払う必要が出てきます。

そうならないため、初期費用(相談料と着手金)が無料の事務所を選びましょう。過払い金が返ってこない限り、費用は発生しません。

無料相談はちゃんとしていないんじゃないか?と心配になる方もいるかもしれません。しかし無料相談とはいえ、実際に利用した人の声をきいてみると有料の相談と比べて遜色ありません。

おすすめの事務所4つ

過払い金請求の実績が豊富で、初期費用が無料の事務所のなかで、おすすめの事務所を4つ紹介します。

実績専門性初期費用
中央事務所
司法書士法人中央事務所
詳細ページへ

相談実績
月3万件

専門性高め

無料
東京ロータス法律事務所
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ロータス詳細ページへ

受任件数
7,000以上

専門性高め

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受任件数
3,500以上

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扱う事務所

無料(相談無料
は初回のみ)

記事まとめ

少ない金額の過払い請求をするメリット・デメリットについてご説明してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

少ない金額の過払い金請求は、依頼した事務所によっては戻ってくる過払い金よりも費用が上回ってしまうことがあります。しかし借金がゼロになる可能性があるので、借金から早く解放されたい人にとってはメリットが大きいです。

また過払い金はもともと自分のお金なので、少額だからといって取り戻すのをためらう必要はありません。過払い金請求が気になっているなら、気軽に専門家に相談してみましょう。

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