過払い金は罠?デメリットと診断・シミュレーターの仕組みを解説

過払い金請求はデメリットだらけの罠?過払い金請求のデメリットやリスクとは 過払い金の知識

「過払い金が100万円戻ってきました!」

「お金が戻ってきて嬉しい」

「過払い金請求をしてお金が戻ってくる」といわれても、なんだか怪しいと感じる人は多いでしょう。実は過払い金は罠で、裏には何か怖いことが隠されているのでしょうか?

リスクやデメリットを知ってから、過払い金請求をするか決めたいですよね。

この記事では過払い金が罠なのかを、メリット・デメリットなど様々な角度からご説明していきます。過払い金シミュレーターの仕組みも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

過払い金請求で現金が戻るって本当?過払い金の仕組みとデメリット

過払い金とは「借金を返済した際に払い過ぎた利息」のことです。グレーゾーン金利を支払ったことがあれば、誰にでも過払い金がある可能性があります。

過払い金が発生する最低条件は以下になります。

  • グレーゾーン金利で支払っていた
  • 完済後10年経っていない(時効になっていない)

専門家に依頼すれば、過払い金が発生していないのに過払い金請求をするという無謀なことはしません。つまり「過払い金請求で現金が戻ってくる」というのは間違いなく本当です。

ただし状況によっては全くデメリットやリスクなく、過払い金請求できるとは限りません。危険な状況を見極めて過払い金請求を確実に成功するためにも、専門家に相談することをおすすめします。

過払い金請求の仕組み

過払い金は「払い過ぎた利息」です。ではなぜ払い過ぎるということが起こってしまったのでしょうか?それは2010年頃まで、借金の上限金利は「出資法」と「利息制限法」という2つの法律で設定されていたからです。

  • 利息制限法の上限金利…貸付金額に応じて15%~20%。超過した金利で貸し付けた場合、民事上無効になる
  • 出資法の上限金利…29.2%。超過した金利で貸付けた場合、刑事罰の対象になる。2010年6月17日より上限金利は20%に改正

本来貸金業者は、利息制限法に則ってお金を貸さなければいけません。しかし出資法の改正までは出資法と利息上限法の間の金利でも、一定の条件を満たすと有効になっていました。

多くの貸金業者は出資法の上限金利29.2%でお金を貸し付けており、この金利の差が過払い金です。

過払い金が罠だと思われる理由

「過払い金が罠」だと思われているのにはどういった理由があるのでしょうか?

CMが怪しい

「お急ぎください」

「過払い金には期限があります」

過払い金のCMと言えば、このようなフレーズが印象強いのではないでしょうか。人を焦らせるような言葉で、何かの罠にはめようとしているかのようにも捉えられますよね。

しかしこれは全て事実です。過払い金には10年の時効があります。時間が経てば経つほど過払い金が戻ってくるチャンスへ減っていくことになるのです。

ブラックリストに載ってしまう

ブラックリストに載る罠が待っているという人もいます。

確かにネットでも「過払い金請求をしたら、ブラックリストに載った」という情報が見られます。しかし、過払い金請求をしてブラックリストに載ることはあり得ません。

これは、任意整理と過払い金請求の区別がついていない人からの誤報と考えられます。惑わされないようにご注意ください。

過払い金の3つのメリットと費用

過払い金には大きく3つのメリットがあります。

  • 払い過ぎたお金が戻ってくる
  • 過払い金請求をしてもブラックリストに載ることはない
  • 返済中の過払い金請求は借金がなくなる

過払い金請求はお金が戻ってくるだけでなく、返済中であれば借金がなくなります。そのため経済面に余裕が出るだけでなく、将来の見通しも立てやすくなるでしょう。

過払い金の費用

過払い金請求を専門家に依頼するときの費用相場は、以下のようになります。

費用の項目金額
相談料30分 5,000円
着手金20,000円/1社
基本報酬20,000円/1社
成功報酬
(過払い金返還報酬)
過払い金返還額の20~25%
解決報酬20,000円
減額報酬
(借金が減らせた場合に発生)
借金が減った額の10%
その他郵送料・裁判費用など実費

過払い金請求にかかる費用は事務所によって様々です。貸金業者1社あたり10万円ほどかかる事務所もあれば、「相談料・着手金無料」や「完全成功報酬制」など初期費用が一切かからない事務所もあります。

過払い金請求はデメリットだらけの罠?過払い金請求のデメリットやリスクとは

完済した過払い金の過払い金請求の場合、デメリットもリスクもほぼありません。強いて挙げるとするならば過払い金請求の対象にした貸金業者の「社内ブラック」になる可能性があることです。社内ブラックになるとその貸金業者のカードが使えなくなったり、新たなローンの審査が通りにくくなったりします。しかし貸金業者は他に何社もあるので、そんなに深刻に捉える必要はないでしょう。

返済中に過払い金請求をすると、発生している過払い金よりも残っている借金総額のほうが大きく、借金が残ってしまうことがあります。この場合は、過払い金請求ではなく「任意整理」といいます。もちろん手元に戻る過払い金はありませんし、残った借金は完済しなくてはいけません。ブラックリストにも載ることになります。

しかし任意整理をすれば、確実に借金の残額が減り、月々の返済額も減額できるはずです。また完済後5年間はブラックリストに載るので新規の借入はできませんが、その間に無理な借金をせずに家計を立て直すことも可能です。

完済返済中
デメリット社内ブラックに載る可能性がある。過払い金よりも借金の金額が大きいと、
ブラックリストに載る。

ブラックリストに載ると、
完済後5年間新たな借り入れができない。

過払い金のシミュレーターや診断は罠?仕組みとからくりを解説

過払い金請求するためには、まずは「過払い金が発生しているか」確認しなくてはいけません。そんなときに便利なのが過払い金のシミュレーターや診断です。

過払い金シミュレーターや診断は基本的には無料で、主に以下の3種類があります。

  • サイト上の無料計算シミュレーター
  • メールで必要情報を送り、後からメールや電話で担当者が無料診断してくれる
  • 事務所に直接電話をし、無料診断を受ける

いずれの方法も「事務所にいくと流されて契約してしまいそう」「発生しているかどうかだけとりあえず知りたい」といった人にとって、非常に便利なツールです。

過払い金のシミュレーター・診断の仕組み

それでは過払い金のシミュレーター・診断の仕組みはどのようになっているのでしょうか?

【サイト上の無料計算シミュレーター】

シミュレーターに借入金額と借入期間を入力すると、29.2%で利息の引き直し計算を自動で行い、どのくらいの過払い金が発生しているのか教えてくれます。

【メールや電話で無料診断を受ける】

メールや電話の無料診断では、まず以下のことを聞かれます。

  • お金を借りた貸金業者
  • 借金の残高
  • 取引をしていた時期

この情報をもとに担当者が「過払い金の発生の有無」や「発生している可能性のある過払い金の金額」を診断してくれます。時効の説明や過払い金請求の流れの説明などもあるので、診断時間は30分~1時間ほどです。

過払い金のシミュレーター・診断のリスク・デメリット

過払い金のシミュレーター・診断は過払い金が発生しているか確認するうえで、非常に便利です。しかし全くリスクやデメリットがないわけではありません。

無料診断の結果は確定情報ではない

そもそも「過払い金の有無」や「どのくらいの過払い金が発生しているのか」を知るためには、貸金業者から取引履歴を取り寄せて正確な引き直し計算をしなくてはいけません。

つまり「借入金額と取引期間を入力しただけ」や「相談者のあいまいな記憶だけ」で、正確な過払い金を知ることは不可能です。

無料診断で出た結果はあくまで目安です。もしこの結果をもとに自力で貸金業者に過払い金請求すると、過払い金が戻ってくるどころかトラブルになってしまう可能性があります。過払い金を正しく知りたいなら、専門家に相談して詳しく調べてもらうようにしましょう。

無料診断をしても、過払い金請求ははじまらない

過払い金の無料診断はあくまで診断であって、専門家へ依頼したことにはなりません。

診断しただけでは過払い金請求の手続きが始まることはなく、待っていてもお金は戻ってこないのでご注意ください。

過払い金のシミュレーターが罠だと思われる理由

過払い金のシミュレーターが罠だと言われる一番大きな理由は「診断した後に電話がかかってくる」からではないでしょうか。様々な事務所のネット上の口コミや評判を見ると、「電話がしつこい!詐欺?」「電話を無視し続けたら、ショートメールまで入っていた」といった内容が散見されます。

しかし各事務所が連絡してくるのは、過払い金が戻ってくる可能性が大きいからです。決して嫌がらせをしているわけではありません。もし連絡が必要なければ、電話で一言「連絡不要」と伝えてください。電話はピタリと鳴りやみますよ。

過払い金請求している人は多い

利息返還額の推移
(参照)日本貸金業協会 貸金業関連資料 https://www.j-fsa.or.jp/material/

上の表は2006年から2021年までの過払い金返還額の推移です。ピークの2009年以降から減少傾向ですが、それでも未だ毎年1億円以上の過払い金が返還されています。

また司法書士法人中央事務所では、毎月3,000件もの過払い金請求の依頼を受任しています。1事務所だけで毎月3000人の人が依頼していることからも、過払い金請求をしている人は多いということがわかりますね。

2010年6月17日から借金をしても過払い金が発生することはなくなりました。しかしまだまだ過払い金が発生している人はいます。例えば2005年に借り入れて2012年に完済していれば、2022年が時効です。「完済時期があいまい」「いつから借りていたか忘れた」という場合は、諦める前に無料診断を受けてみてください。

記事まとめ

「過払い金は罠ではない」とおわかりいただけたでしょうか?

過払い金は支払い過ぎた自分のお金で、取り戻すことは当たり前の権利です。

過払い金のシミュレーターや診断で過払い金があるか確認するのもいいですが、あくまで目安です。また診断をしても、過払い金は戻ってきません。

弁護士や司法書士といった専門家は過払い金が発生している人の利益になるように動いてくれます。「過払い金があるかも」と思ったら、専門家に相談するのがベストです。