過払い金請求で和解するときの相場はいくら?

過払い金請求で和解するときの相場はいくら?過払い金の知識

過払い金の請求をしているけれど、和解するか、裁判をするか、結局どちらがお得なのか?と疑問に思う人も多いと思います。
和解や裁判の場合、それぞれ過払い金がどのくらい回収できるのか、費用いくらかかるのかなど、気になることも多いでしょう。
この記事を読めば、過払い金の和解と裁判の回収額の相場や、費用の相場を知ることができます。
和解を選ぶメリットも解説するので、自分にとって和解か裁判のどちらがお得なのかわかることができます。

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過払い金請求の和解の費用の相場はいくら?

過払い金請求の費用は、主に、①着手金②報酬金③実費があります。
着手金とは、依頼する時に最初に支払う費用です。もし、過払い金が回収できなくても、着手金は返還されません。着手金の相場は、1社あたり1万円~2万円です。
報酬金には、解決報酬金、減額報酬金、過払い金報酬金の3種類があります。
解決報酬金とは、業者との事件が解決したこと自体により発生する報酬です。相場は、1社あたり原則2万円以下です。
減額報酬金とは、業者が主張する借金の金額から、どれくらい借金を減額できたかをもとに算定する報酬金です。相場は減額分の10%です。
過払い金報酬金とは過払い金請求に成功した際に、成功の程度に応じて支払う費用です。相場は、和解の場合、回収額の20%です。
実費とは、過払い金請求に必要な郵送代やコピー代などです。
実費がかからない場合もあり、相場は0円~1万円です。

費用相場
着手金1社あたり1万円~2万円
解決報酬金1社あたり原則2万円以下
減額報酬金減額分の10%
過払い金報酬金回収額の20%
実費0円~1万円

過払い金請求は和解のほうが得なのか?

過払い金請求をする場合、裁判までは起こさず、和解で終わらせる場合と、裁判を提起する場合の2つのパターンがあります。

和解・裁判それぞれの返還率の相場

過払い金を和解で回収する場合、返還率の相場は60%~70%くらいです。
ただし、貸金業者によっては、法的論点を全面に主張して争ってきたり、そもそも和解をする意向がなかったりする場合もあります。
たとえば、一度完済して、期間が空いてからまた取引をしている場合には「分断」といって、期間が空く前と後で別々の取引であると主張してくる貸金業者が多いです。
別々の取引と判断されると、過払い金の金額が相当減ってしまったり、期間が空く前の過払い金が時効にかかってしまったりします。
このように貸金業者が法的論点を全面に主張して争ってくる場合には、お互いに納得する金額で和解することは難しいといえます。
他方、過払い金を裁判で回収する場合、返還率の相場は90%~100%となり、過払い金に対する利息も支払われることもあります。

和解・裁判それぞれの費用の相場

前述したように、過払い金請求の費用は①着手金②成功報酬③実費があります。
和解の場合の費用の相場は、①着手金は1社あたり1~2万円、②成功報酬は解決報酬金が1社あたり2万円、減額報酬金が減額分の10%、過払い金報酬金が回収額の20%③実費が0~1万円となります。
裁判の場合の費用の相場は、①着手金が1社あたり1~2万円、②成功報酬が、解決報酬金は1社あたり2万円、減額報酬金は減額分の10%、過払い金報酬金は回収額の25%③実費が0~1万円となります。

和解と裁判で、費用が大きく変わるのは、成功報酬のうちの過払い金報酬金です。和解の場合は、回収額の20%が相場ですが、裁判になると回収額の25%です。
たとえば、100万円の過払い金が回収できた場合、和解なら過払い金報酬金が20万円ですが、裁判なら25万円となり、5万円の差があります。

結局どちらのほうが得?

結局、多くの場合、裁判の方が和解よりも金額的には多く回収できます。
回収できる金額をできるだけ多くしたいという人にとっては、裁判をする方がお得といえます。
しかし、裁判をすると、過払い金を回収できるまでに半年以上かかることもあります。和解であれば、2~3か月で過払い金を回収できます。
過払い金をとにかく早く回収したいという人にとっては、和解をする方がお得といえます。
また、裁判をすると、裁判のためにかかる実費が増えてしまったり、和解よりも成功報酬の金額が増えてしまったりします。過払い金請求の費用をできるだけ抑えたい人にとっては、和解をする方がお得といえます。
結局、和解か裁判かどちらがお得といえるかどうかは、自分が何を優先するかによります。
回収できる金額を優先するのであれば裁判がお得といえます。
他方で、回収までの早さや、回収費用の安さを優先するのであれば、和解がお得といえます。
自分にとって、何を優先したいかを明確にしてから、和解がお得か、裁判がお得かを考えてみましょう。

和解のほうがメリットが大きいケース

和解の方が、裁判よりもメリットが大きいケースがあります。
たとえば、次のようなケースでは、和解の方がメリットが大きいといえます。

ケース① 早急にまとまったお金が必要なケース

裁判をすると、たしかに回収できる金額は増える可能性は高いですが、回収できるまでに半年以上かかってしまうことも多いです。
他方で、和解であれば、実際に過払い金が振り込まれるまでに2~3か月しかかからないケースも多いです。
たとえば、子供の学費や、医療費など、まとまったお金がすぐに必要な場合には、裁判をするよりも、和解で早く過払い金を手に入れた方がメリットがあります。

ケース② できるだけ費用をかけたくないケース

裁判をすると、裁判を提起するために印紙代や切手代といった実費が追加でかかってきます。
また、裁判の場合、通常、和解で終了する場合よりも、司法書士や弁護士に支払う成功報酬が高くなります。
実費の追加分や、費用を多く払っても、それ以上の過払い金が和解よりも回収できるのであれば裁判をしてもいいですが、そうでない場合は、わざわざ裁判を使う意味はあまりないといえます。

ケース③ 貸金業者が倒産する可能性があるケース

過払い金が認められて以降、貸金業者は、多数の過払い金請求をされ、過払い金を支払ってきました。また、個人の借入総額は、年収を基準として3分の1までと決められています(総量規制)。このような事情から、貸金業者の中には、近年、経営状態が悪くなっている業者もあります。
万が一、貸金業者が倒産してしまうと、過払い金の回収は基本的にできなくなります。
そのため、経営状態が悪く、倒産してしまう可能性がある貸金業者であれば、和解に応じて、いち早く過払い金を回収した方が、メリットがあるでしょう。

過払い金請求で和解するならおすすめの事務所の特徴

過払い金請求で和解をするなら、次のような事務所がおすすめです。
次のような特徴を参考に、信頼できる事務所を探してみましょう。

特徴① 過払い金請求の実績が豊富な事務所

過払い金請求で和解するには、過払い金がいくらか正確に計算して、貸金業者と交渉します。
交渉か裁判のどちらが依頼者にとってメリットがあるのかは、事案によって異なり、専門的な知識やノウハウから判断することになります。
これまで過払い金請求を数多く取り扱っており、過払い金請求の実績が豊富な事務所であれば、過払い金請求の専門的な知識やノウハウを持っているといえます。
過払い金請求で和解をするなら、過払い金請求の実績な豊富な事務所がおすすめです。

特徴② 良い口コミが多い事務所

Yahoo知恵袋やgoogleレビューなどで、司法書士事務所や弁護士事務所の口コミを調べることができます。

過払い金請求について、良い口コミが多い事務所であれば、これまで多くの過払い金請求を取り扱ってきたと同時に、多くの依頼者が満足する結果を残してきた事務所だといえます。

反対に、悪い口コミばかりだったり、そもそも口コミが少なかったりする事務所は、過払い金請求についてあまり取り扱っていないか、依頼者が満足していないということなので、避けたほうがいいでしょう。

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<特徴>
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過払い金に関するQ&A

過払い金の和解の相場はいくら?

過払い金の和解の費用の相場は、着手金が1万円~2万円、解決報酬金が1社あたり2万円、減額報酬金が減額分の10%、過払い金報酬金が回収額の20%、実費が0~1万円です。

過払い金の裁判の相場はいくら?

過払い金の裁判の費用の相場は、着手金が1万円~2万円、解決報酬金は1社あたり2万円、減額報酬金は減額分の10%、過払い金報酬金は回収額の25%、実費が0~1万円です。

過払い金の和解の返還率の相場はいくら?

過払い金の和解の返還率の相場は、業者によりますが、60%~70%です。業者や個別の事情によっては、そもそも和解ができない場合もあります。

過払い金の裁判の返還率の相場は?

過払い金の裁判の返還率の相場は、90~100%です。
場合によっては、過払い金の利息も支払ってもらえることもあります。

記事まとめ

過払い金の和解の返還率の相場は、60%~70%です。他方、過払い金の裁判の返還率の相場は、90%~100%です。
裁判をした方が、返還率が高く、一見お得に感じますが、回収するのに時間や費用が余計にかかるというデメリットもあります。
回収できる金額だけでなく、回収のスピードや費用など、自分にとって何を優先するのかをよく考えて、和解か裁判か選ぶようにしましょう。

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